『僕のワンダフル・ライフ』を観てきました。
映画「僕のワンダフル・ライフ」は主人公である犬が、50年間に3回転生し、(ゴールデン・レトリバーのベイリー♂雄 ⇒ ジャーマンシェパードの警察犬 エリー♀雌 ⇒コーギー犬 ティノ♂雄 ⇒セント・バーナード犬&オーストラリアンシェパードの混血種 ワフリー/バディ ♂雄) それぞれがその時の生きる目的を全うしつつ、遂に、最も会いたかった、60代になった最初の飼い主 イーサンと再会するという、愛に溢れたハッピー・エンドストーリー, 心温まる作品です。
原作はW・ブルース・キャメロン氏の小説『野良犬トビーの愛すべき転生』(原題は『A Dog’s Purpose』直訳すると“犬の目的”、監督は『HACHI 約束の犬』のラッセ・ハルストレム監督ー。犬が50年の間に、犬種も変わって3回転生するー。これは現実にはあり得ないことかもしれません。しかし、私はこの映画を観ながら共感し、何度も涙してしまいました。そして、自分が関わった、不慮の事故や怪我、病気で虹の橋を渡った猫たち(自宅の猫も含む)と重ね合わせ、彼らもきっとどこかで別の命に転生し、幸せに生き直しているかもしれない、そう思ってみよう!そう思ってあげよう!と気持ちが救われた映画でした。また、犬の声を担当する声優の明るい声色のトーンや語り口、そして、時代を象徴する、その時に流行っていたBGMが流れるのも懐かしく、「愛犬の死」というテーマが重くならずに済みました。
私自身、約10年前になりますが、自宅の2代目の愛猫♀を、獣医が、駆虫薬の投与の量を間違うという、信じられない基本的な医療ミスで亡くしたという、悲しい体験があり、その際のペットロスは本当に重症でした。なぜ、あの避妊手術後数日という、あのタイミングで駆虫薬を獣医が投与することを承諾してしまったのか。。と自分を責め続け、体調も崩してしまい、その状況は半年ほど続きました。その後、ご縁があり、神奈川県藤沢市在住で、近隣の保健所からまさに処分寸前の麻袋から子猫5匹を救出したボランティアの漁師のご夫婦と巡り合い、心と同じ毛色の子猫を譲り受け、心2号(愛称Coco)と名付けました。お茶目で大らかな性格が、亡き心1号とそっくりさんです。(因みに、一緒に麻袋から救出された心2号のきょうだいたちが、それぞれ里親さんの元で幸せに暮らしていることを、数年後、写真で知ることができたときの喜びは忘れられません。)
今回この映画鑑賞後、不幸にも亡くなった愛猫:♀心 こころ(愛称Coco)が転生して、どこかで幸せに生きているかもしれない、ひょっとすると目の前にいる、心2号の中で蘇っているかもと思うと少し救われます。そうした意味で、この映画は、ペットロスで苦しんでいる方々にもお勧めしたい映画です。今春、愛犬を亡くされた方が奥様と二人で観に行かれ、ふさぎこみがちな奥様のペットロスの症状が、少し緩和されたとおっしゃっておりました。
またこの映画では、犬がペットではなく、家族としてのコンパニオンアニマルの存在であることもとてもわかりやすく描かれております。①ベイリーはアルコール中毒の父から母を守ろうとする青年の理解ある弟分として、②エリーは、妻を亡くした独り暮らしの警察官の公私ともに頼れる相棒として、③ティノは内気で孤独な女子大生の世界を広げる橋渡しをする役割として、④そしてワフリー/バディは、人生を半ば諦めていた、60代となった最初の飼い主 イーサンにもう一度、希望と愛を届ける、幸せのプレゼンターとして、それぞれの犬の『A Dog’s Purpose』を果たしていますー。 (英語版予告のYOUTUBEは ↓↓ こちらからご覧いただけます。)
https://www.youtube.com/watch?v=1jLOOCADTGs
私とこの「地域猫活動」の相方女子てつゑさんと、目の前の儚い命が消えるたびに心が締め付けられそうに悲しい思いをしながら、「亡くなったこの命を尊重するためにも、今、目の前で一代限りの命を生き切ろうとしている他の命たちに目を向けよう!」といつも慰め合ってきました。亡くなったこたちの分も、目の前にいるこたちが元気な「命」を「生」を全うして欲しいと願うのです。ともすると見過ごされてしまいそうな儚い命へのそうした思いが、この活動を続ける原動力となっているのかも知れません。
今回は、この思いを、10年前、仕事で心身ともに擦り減り疲労困憊し、辛い時期だった時に、ただ静かに、じっと寄り添ってくれた、愛猫:♀心 こころ 1号(愛称Coco)へ、 そして、数年前、ご家族の献身的な看病にも関わらず、闘病の末に逝ってしまった、相方てつゑさんの愛犬♀:フラン(fran)に捧げたいと思います。